◇母牛の平均寿命は5〜6年です。
上記で説明させていただいたとおり、母牛の寿命は大変短くなっています。
斉藤牧場では、ゆったりとした自然の中に牛がいるため、また配合飼料ではなく自然の草を食べているため、ストレスが少ないためでしょうか、10〜15年の寿命となっています。
◇牛は胃袋が4つもあります。なぜでしょうか。
これは、消化しにくい草を食べるためと言われています。
牛は本来草食動物で、普通ではなかなか消化できない、繊維質のかたい草や葉を食べ、半分ほど胃で消化するとまた口に戻し、再びかみなおします。(「反芻」(はんすう)といいます。)
牛の胃の中にはたくさんの微生物が住んでおり、草の繊維質を食べることで胃が活発になり、エネルギーが生み出されます。たっぷり時間をかけてゆっくり消化していきます。
しかしながら牛乳の価格が下がり、より多くの乳を搾り早く出荷しなければならないため、トウモロコシや大豆、大麦などの、穀物を中心とした高タンパク高カロリーの濃厚飼料が大量に与えられています。
このことによりたくさんの牛乳が出るようになり乳脂肪分も増えましたが、消化器障害や乳房炎などの病気も増えています。
また輸入飼料の高騰などで、畜産農家は収益をあげにくくなっています。
◇30年前にくらべ乳量が2倍に増えました。
品種の改良等により、この30年間で、乳牛一頭あたりの乳量は2倍にふえました。
一日に牛乳パック20〜25パック分の牛乳が出ます。
(*上記の方法では1年間で8000〜1万リットルの乳量となりますが、斉藤牧場では草地での自然放牧を行っているため、1年間で2000リットルの乳量となっています。)
( 【参考】明治26年には一頭当たり年間平均1384リットルの乳量でした。昭和56年には5100リットル、平成14年には7500リットル、そして今は8000〜1万リットルにもなっています。)
その分食べるえさの量や乳房炎という病気にかかる牛も増えました。
えさの量は、牛一頭、1日当たり約30キロの飼料が必要です。草地にすると牛一頭あたり約1haの広さが必要になります。
今500万頭近くの牛が飼育されていますが、 日本には、草地は80万ha分しかありません。大多数の乳牛は、牧場ではなく狭い「牛舎」にずっとつながれたまま飼育されています。
日本では約9割が牛舎でのつなぎ飼いと言われており、運動不足による病気や、硬いコンクリート床が原因でひづめに内出血等が起こる蹄病(ひづめびょう)も多く発生しています。
◇1リットルが約200円の時代
上記をお読みいただくと、牛の自然の営みは全てがゆっくりで、このスピードに合わせると、大量生産・大量供給は難しいことがお分かりいただけたかと思います。
今、牛乳はスーパーで1リットル200円で売られています。500ミリリットルにすると、100円です。同じサイズのお茶が1本200円、お水が250円です。
お水より安いこの値段、どう思われますか。 |